August 08, 2005

狙いはストック型でかつスイッチングコストが高いビジネス?

 
 世の中には多数のビジネスがあるが、収益の獲得の仕方をベースに考えると、大きく分けてフロー型とストック型に区分することができると言われている。

フロー型ビジネスとは「一定期間にカネ、モノ、ヒト、情報などの経営資源が絶え間なく流れる(フロー)」ビジネスを表す。これは毎期、狩猟民族的発想な発想で、新しい市場、顧客を追い求め、これらをモノにすることで、収益化していくモデルである。システムコンサルティング、結婚式場、短期サイクルで新製品を出す多くの技術開発メーカーのビジネスがこれに該当する。こうしたビジネスの特徴は、いったんマーケットのツボに嵌れば、需要が枯渇するまでは、もの凄い勢いでビジネスが成長する可能性を持っている。ビジネスの成長スピード、企業の成長のダイナミズムを、短期間で株価が2倍、3倍となることで感じたいならば、こうしたフロー型のビジネスに投資することがいいかもしれない。
 一方、ストック型のビジネスは、毎期、着実にリピート顧客からの継続的な受注が見込めるストック(在庫)の積上げ型のビジネスを指す。いわば春に種を撒くことで秋に確実に収穫が見込める農耕民族型のビジネスである。ストック型のような急成長はないにしても、座布団が積みあがるように、毎期着実に収益が積みあがるビジネスである。電力会社やガス会社のビジネスが典型的だが、探してみると結構いろんなところに似たようなビジネスは転がっている。
 
成長魅力度を優先すれば、投資のタイミングがうまく合えばフロー型ビジネスへの投資も悪くないが、ビジネスの安定度、不況抵抗力などを考慮すれば、ストック型ビジネスの魅力も捨てがたい。個人的には、長期の安定運用を重視しているため、ストック型ビジネスを展開している企業により投資を行うよう心がけている。

22:51:36 | cpainvestor | | TrackBacks