January 30, 2006

ライブドアショック

 ライブドアショックに関する各種報道を見るにつけ、うんざりする。各人が自分のわかる範囲で勝手なことを言い合っているだけで、見るだけで時間の無駄だと思った。
 バリュー株投資中心であるため、ライブドアショックの痛手は最小限で済んだと思う。むしろ暴落時にずっと狙っていた新銘柄を仕込んだおかげで、その後の株価回復の恩恵を大きく受けている。
 
 それにしても、ライブドアのあのスキームには、思わずうなる。はっきり言って、会計監査で見抜くのは難しいはずだ。だとすると会計士の自己防衛のために、何をすべきなのか・・・考えさせる事件である。
 IPOのハードルが低くなり、直前期売上20億、経常利益2億で公開できるようになってしまった。はっきり言って、特定取引先数社で売上を作っているようなビジネスモデルであれば、IPOを使った錬金術も簡単にできる。

?よさげなビジネスモデルの会社(A社)を見つける。
?既にビジネスを展開している数人の経営者が名義を借りてA社に出資する。
?A社株主となった経営者は、自分の経営する会社の仕事をA社に優先的に割り振り、売上を作ってやる。
?A社は株主からの優先受注で、そこそこの業績を達成し、IPOを実現する。
?名義株主が売りぬけ、取引先に資金が還流する。

会計監査で上記錬金術をどう見抜くか?「経済合理性では説明できない取引は怪しい」というスタンスで会社を見ていくしくかない。

01:19:33 | cpainvestor | | TrackBacks