August 20, 2006

中国の携帯電話市場の成長はどこまで続くのか

   夏休みをまったりと過ごしていた間に、保有株であるChina Mobile(CHL)の2006年上半期決算が発表されていました。以下、Yahoo Finance USAの記事より一部転載です。


   HONG KONG (MarketWatch) -- China Mobile Ltd.'s first-half net profit rose 26%, the world's largest cellular-service provider by customers served reported Thursday, as the company solidified its dominance in the mainland wireless market.

   Net profit was 30.2 billion yuan ($3.8 billion), compared to 24 billion yuan earned in the first half last year. The results were roughly in line with market expectations for China Mobile.Revenue rose 20% to 137.0 billion yuan, from 114.6 billion yuan. China Mobile also announced an ordinary interim dividend of HK$0.62 (8 cents) per share and a special interim dividend of HK$0.09 per share. Basic earnings per share came to 1.52 yuan, up 25% from a year earlier. In the first half of 2006, China Mobile gained 25.8 million new subscribers, pushing its total base to 274 million.


 配当も悪くない銘柄だったので、決算だけはチェックしつつ、もうかれこれ2年近く放置してきた私の中国株主力銘柄です。相変わらず順調に業績が拡大しており、増配も発表してくれたようなので、またしばらく放置です。今年に入ってから、株価も堅調で、大分私の日本株運用の痛みを癒してくれています。


 それにしても、ユーザー数が2億74百万人というのもまた、お化けみたいな数字です。さすがに世界最大のユーザー数を誇る携帯電話会社というだけのことはあります。


 ちなみに2006年上半期末の中国における携帯電話ユーザー数は4億26百万人となっており、残りのマーケットはChina Unicomという会社が握っています。ざっくり言うと、中国の全マーケットの2/3をChina Mobileが握っている計算になりますので、今後のChina Mobileの成長可能性は、携帯電話の普及可能台数と、データ通信サービスなどの付加サービスの伸びにより客単価がどれだけ伸びるかにかかっています。

 中国の人口は公表値で14億人程度らしいです。ただ、貧富の差が激しい国ですので、携帯電話の人口普及率が日本のように70%まで行くということはありえないでしょう。ざっくり40%程度と見積もると、5億6千万回線です。回線飽和は近づいているものと思われます。現に、会社発表のプレスリリースでも、沿海都市部は既にマーケットは飽和状態にあると伝えています。

 それから、データ通信は3Gサービスが始まるこれからが本番かもしれませんが、その前に3Gへの巨額の設備投資が必要になります。来年以降、この設備投資で利益も停滞するというのが大方のアナリストの見方です。

 マーケット全体の成長は、あと1〜2年で止まるでしょう。ただ、スイッチコストの高い準独占ビジネスなので、その後もインフラ銘柄として安定配当は続けてもらえるのではないかと思っています。どこかの段階で半分売却、半分ホールドかなと思っています。


 思えば、初めての中国上海出張で、携帯電話がすごい勢いで普及しているのを目の当たりにしたのが、この銘柄に注目するきっかけでした。最近ご無沙汰していますが、たまには海外に出かけるのも良いことだと改めて思います。



21:56:57 | cpainvestor | | TrackBacks