September 01, 2007

防 戦

  
  私も「負けない投資」を目指して、これまで投資実践の修行を積んできたつもりですが、先月のサブプライムショックでは、それなりに打撃を被りました。8月末現在での個人ポートフォリオの状況を確認したところ、以下の戦績でした。

2007年8月末 月次      前月比 △5.9%
2007年通期(1月〜8月)    年初比 +1.2% 

  セリングクライマックスの17日金曜日は、前月比で△9%近くまで行っていましたから、中国株、米国株の回復のおかげで、若干は戻していることになります。ただ、それでも、年初からジリジリと積み上げてきた運用益はほぼ吹っ飛び、5年連続の運用益黒字の記録達成も危ぶまれつつあります。

  ただ、先月は、新規資金も投入して久しぶりにかなりの買い増しも行いました。外国の資源株2社(PBRBHP)は、熟慮の上、セリングクライマックス近辺と、週明けにガツンと買い増ししてやりました。これが吉と出るか凶と出るかは、予断を許しませんが・・・。

  日本株についても、内需ストック型ビジネスの新しい銘柄を一つ買付けました。こちらは、そのうち企業分析も兼ねてご紹介したいと思います。

  私の持株の中で思いのほか下げているのが朝日ネット(3834)です。業績はすこぶる好調な高配当銘柄なのですが、この時期に元オーナーが売り出しを行う決議を会社が実施したため(なぜこの時期なのだと私も思います)、需給バランス懸念からか、300円を割るところまで下げています。やむをえず、この株については、取得価額の10%下落ルールを適用して、全株損切りを行い、改めて翌日、当初保有株数の2/3の持分を買い戻すクロス取引を行いました。直近の四半期決算を見る限り、決して会社の状態は悪くなってはいないと私は思っているので、他の購入候補銘柄と比較検討の上で、魅力的であれば、全株買い戻したいとも思っています。

  損出しのクロス取引は、取引コストがかかるので嫌な方も多いですし、バリュー投資的にはナンセンスなのかもしれませんが、今期何らかの株式売却益が出ている方は、それと相殺することで、当面の納付税額が減らせるメリットもある上、いったん頭を冷やす時間を与えてもらえるという、精神衛生上の良い面もあります。「防戦」の為には、それほど悪くない手だと私は思って、塩漬けにして大きな痛手を被る前に時々使っています。


  何年も相場にいれば、こういった急落は何回か経験することがあります。そのとき、あわてず、動じず、それまでじっくりと買い時を狙っていた銘柄を、淡々と買えるかどうかが、その後のパフォーマンスに大きく影響するように、私自身は思っています。

  個人投資家の皆さんには、「サブプライム問題の本当の影響はこんなものではないのではないか」と疑問に思い、投資額の増額に慎重な方も多いようです。ただ、私は、これまでどおり、淡々と「優良銘柄」と思われる会社の株式を、国際分散も意識しながら、地道に拾っていこうと思っています。


Posted by cpainvestor at 18:09:12 | from category: c.投資雑感 | TrackBacks
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