February 11, 2007

インデックス投資と個別株投資


(1)求む、欧州株ETF もしくはインデックスファンド

  何人かの投資家が書評を書いている藤沢数希「なぜプロの投資家がサルに負けるのか」を読みました。著者もあえて読書案内に参考書籍として挙げられているように、ベストセラーの「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門 」や、「ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理 」の内容を、より平易に、かつ著者独特のシニカルな語り口で味付けした書籍であるというような印象を受けました。「黄金の羽根」も最初に読んだときは面白かったですが、「なぜプロの投資家がサルに負けるのか」の方が、投資初心者には、より分かりやすいかもしれません。著者独特の容赦のない語り口が癇に障る方も中にはいらっしゃるかもしれませんが。上記に挙げた3つの書籍は、いずれも投資初心者、もしくは、資産運用に時間も手間もかけたくないという方にはオススメの良書だと思います。

   「効率的市場仮説」を信じるかどうか、読者の皆さんの考え方によって異なるでしょうが、私自身は、「ある程度のバイアスの存在は否定できないものの、かなりの程度、効率的ではある」というスタンスです。

   ですから、私が、投資初心者から資産運用のアドバイスを頼まれた時、リスク資産については、まず、最初に取引コストが安く、保有コストも安い国内株のインデックスファンドか、ETFなどを勧めます。

   営利第一主義の金融機関はともかくとして、一応、まだ国営っぽくて、妙な安心感がある郵便局などは、その運用相談マニュアルで、まず株式投信は、最初に手数料の安い上記インデックスファンドを勧めておくのが無難だとは思うのですが、そのようにはなっていないようです。(笑)藤沢氏も書かれていますが、3年以上続けてインデックスに勝ち続けるアクティブファンドなど、極めて少数なのですから、投資信託を買うなら、手数料の安いインデックスファンドに投資をしておいた方が良いと私も思います。

   海外への分散投資を考える場合にも、海外のインデックスファンドやETFへの投資は、最もコストパフォーマンスが良く有効な手法だと思います。外国株の個別株投資にはかなりリスクも高く、特に外国語にハンディキャップがある場合には分析にも時間を要するはずで、インデックスファンドに投資をしておくという考えは、もっとも無難な考えだと思います。(私自身も中国株と米国株のインデックスファンド、ETFは少し持っています。)中国株や、米国株のインデックスファンドや、ETFは、日本のインターネット証券でも買えるのですが、世界市場の重要な一角である欧州株だけはどうしても良いものが見付かりません。早く、どこかのインターネット証券が欧州株のETFやインデックスファンドを販売してくれることを切に望みます。(どなたか、欧州株のインデックスファンドに近い商品が日本のインターネット証券で買えるようなことがあれば、教えてください。)

   なお、インデックスファンドの有用性については、rennyさんがずっとテーマとして掲げられて啓蒙活動をしていますので、そちらとそのリンク先を参照して下さい。

   それでは、私がなぜ、個別株中心の運用なのかについては、次回記載します。



Posted by cpainvestor at 00:16:50 | from category: c.投資雑感 | TrackBacks
Comments

taf:

いつも 楽しみに拝見させていただいております.
欧州株のETFですが 日興で以下のファンドを取り扱っているようです ご参考まで
streetTRACKS MSCI Europe ETF

http://www.nikko.co.jp/stoc...
(February 11, 2007 23:07:11)

taf:

間違えました インターネットでは購入不可でした
(February 11, 2007 23:15:48)

renny:

cpainvestorさん、ご紹介ありがとうございました。今週のダイヤモンドの巻頭でETFについての記事が掲載されています。
ネット証券で欧米の株価指数に連動したETFが国内株の売買手数料に近い水準で購入できる日を心待ちにしています。
(February 12, 2007 09:03:21)

cpainvestor:

taf様
せっかく教えていただきましたが、やはりネット証券では買えないのですね。残念。

インド株や中国株のETFの前になぜ、欧州株のETFを出さないのか、本当に疑問です。
renny様
ダイヤモンドの記事、立ち読みしてみます。ブログでとりあげていただき、ありがとうございました。今後とも、興味深い記事を楽しみにしています。
(February 17, 2007 00:49:20)
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