October 06, 2007

「守り」を固めることの重要性

 
  平九郎さんの言うように、相場は今後、本格的な「金融相場」となっていくのかもしれません。サブプライムショックで一時的に離散した投機資金が、米国の利下げや欧州、日本の利上げ見送りで、再び株式市場に戻ってきているようです。ここ数日、日本の新興市場の株価も戻してきていますから、一息ついた投資家さんも多いのではないでしょうか。

  私自身のポートフォリオも最近の新興株の戻りと中国株、米国株の暴騰で、なんとかここまで今期もプラスを維持しています。ただ、過去の経験則から、こういう時こそ、少しの株価の戻りに浮かれることなく、徹底して、「守りを固めるべき時」だと私は思っています。特に、中国株はバブルの頂点が近いような気がしています。バフェットがペトロチャイナを売りにまわっている事実を、重く受け止めたいと思っています。

  ただ、私の場合、「守りを固める」=「Cashポジションを高める」とはなっていません。「明らかに割高となったものを売る」あるいは、「自分で定めたルールに従ってやむなく損切りする」結果として、Cashポジションが一時的に高まることはありますが、それはあくまで結果です。相場を見ながら資金を出したり引いたりできるほど、自分は器用ではありませんし、過去の試行錯誤の結果から、そんなことをしても、あまりうまくいったためしがなかったからです。

 私にとっての「守りを固める」とは、主に次の2つの戦略を進めることだと思っています。

  第一は、不況になっても毎期着実に需要があるようなストック型のビジネスを展開していて、地味だけれども毎期着実に利益の積み上げが期待できそうな企業を、割安な値段で淡々と仕込むというものです。株価が想定以上に下げ続けることで、時には損切りを迫られることもありますが、たとえ損切りをして、結果としてまた買い戻す形を繰り返すこととなったとしても愚直にこれを続けています。こういう相場の一時的な回復時ほど、値上がり率の高い銘柄を、ジャンピングキャッチをしてしまいたくなる衝動にかられることもありますが、そこはひたすら耐えます。

  第二は、やはり分散投資です。本来であれば、株式、REIT、債券、商品などまで分散できればいいのかもしれませんが、私はまだ、そこまではいっておらず、あくまで株式投資の中での国際分散投資となっています。これは、私がまだ年齢的に30代前半であり、「もう少しリスクをとれるかな」と思っていることも影響していると思います。ただ、国際分散投資のおかげで、ここ2年は救われているのは事実です。


  ひたすら、守りを固めて、なるべく資産を減らさないように、「冬の時代」を耐えていれば、必ず再び「春」が訪れます。「春」まで待てれば、必ず報われるのが投資の世界だと思っています。大切なのはまず生き残ることです。


Posted by cpainvestor at 22:57:33 | from category: c.投資雑感 | TrackBacks
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